3つの小学校の合同野外学習体験@飯地
とある秋晴れの日。飯地町に子ども達の明るい笑い声が響き渡りました。
恵那市飯地町、中野方町、笠置町の3つの地区を合わせて笠周地区(りっしゅうちく)といいます。恵那市の中でも一番北側の中山間地域です。ここに、飯地小学校、中野方小学校、恵那北小学校の3つの小学校があります。この日は、この3つの小学校の5年生の生徒さん32名が飯地町をフィールドに、合同の野外学習が行われました。
普段の年は一泊で市外に行くそうなのですが、今年は新型コロナウイルス対策の為、日帰りで開催されることとなり、飯地町がフィールドに選ばれました。
3つの小学校合同の為、まず初めに自己紹介や写真撮影が行われ、そのあと、町内にある薪工房「遊木工房(ゆうぼくこうぼう)」へ。
木や森、薪づくりのお話を伺った後は、地域のおじさま方の指導で、丸太のバンビを作ります。
スタッフのおじさん達が、パーツを作ってくれたものを二人一組で組み立てるのですが、これが大苦戦。最後はちょっと文明の利器の電動工具にも頼って、一人1台かわいいバンビちゃんが出来上がりました。
続いては、薪割り体験。テント村管理人の大ちゃんがお手本を見せてくれました。これにはみんな大興奮。わーわーキャーキャーみんなでたくさんの薪を割りました。割った薪は、ちゃんと束にして、キャンプ場へ販売。売り上げが先生に渡されました。代表の山口さんは、「汗を流して働いて、いただく対価はうれしいものだという体験をしてほしかった」と語ります。
続いて場所を「飯地高原自然テント村」に移し、お弁当を食べた後、テントを貼ります。今回は宿泊はしないのですが、みんなで協力して、テントとタープを貼る体験をします。
最近のテントは、ワンタッチで貼ることができますが、今回はちょっと試練。昔むかしの骨組みテントを組み立てます。これは、テント村ができた当時に寄贈されたテントで、ずっと倉庫に眠っていたもの。今見るとオレンジ色の三角でとってもかわいらしいカタチをしています。子ども達はテント村スタッフの指導で、4つのチームに分かれてテントとタープをそれぞれ一つずつ建てました。まだお互い打ち解け合っていないので、ちょっと戸惑いながらも声を掛け合って協力していました。
盛りだくさんのプログラムはまだまだ続きます。
少し涼しくなってきた夕暮れ時。続いては火おこし体験です。スウェーデントーチという、丸太の中央まで4分の1に切り込みを入れたものに、自分達で火をつけます。
慣れない小刀をつかって木が上手に削れなかったり、せっかく着けた日が消えてしまったり試行錯誤を繰り返しながら、ようやく火がついた後は、みんな大はしゃぎで、持ってきたウインナーやマシュマロを焼いていました。午前中はぎこちなかった関係がぎゅっと深まった感じがしました。
すっかり日が暮れて、爽やかなちょっと冷たい風がテント村に吹くころ。盛りだくさんの一日のフィナーレです。キャンプといえば、やっぱりこれ。キャンプファイヤーをやらずにキャンプは終われませんね。日帰りとはいえ、生徒さん達に思い出をいっぱい作ってほしい先生方の想いが伝わってきました。
みんなで協力しあって苦労をいくつも乗り越えて、火を囲んで語り合う。今回は子供さんが体験しましたが、一連のプログラムを見て、これは大人から子供まで楽しめ、年齢に応じた学びを得られるプログラムだなと感じました。(ナイショですが、同行された先生方もかなり楽しんでおられましたよ)
この3つの地区は、小学校は各地区一校ずつありますが、中学校は同じ学校に通うことになります。それも念頭においての学校を超えて連携した取り組みをしてくれています。きっと中学に行ってもここで一緒に体験した共通の想い出がみんなの絆を深めてくれることでしょう。
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