【空き家リノベーションインタビュー】小林えり子さん~四季を楽しむ里山暮らし~

 

~四季を楽しむ里山暮らしに憧れて。今しかできないことにチャレンジ!~

 小林 えり子さん

Profile

平成30年度、愛知県から移住。

リノベーションした、平野の田園風景にぽつんと佇む古民家で、田舎暮らしを愉しむ。

部屋の設計はご自身で。カーテンやクッションカバーなどの、布類は手作り。壁の漆喰も娘さんやご友人と一緒に塗られたそう。

素敵な空間の中には、娘さんが営む古道具屋さんの雑貨がアクセントに。

昔ながらの狭い間取りをワンルームに使えるようにリノベされた空間は、窓も扉も開けっぱなしにしておくと、風が通り抜けてとても気持ちがよい。

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仕事をずっと頑張ってきて、今後の暮らしは今までとは違う世界にもっていきたい、と思った。」

 

ーー飯地町へ移住することになったきっかけは?

飯地町へは、30年前に仕事で来たことが、何回かありました。

当時道路などは、今と比べると狭かったですが、飯地に初めて来た日が夜で、満点の星空がとても綺麗だったことを思い出します。

「ターシャの庭」や、「今森光彦さんの里山暮らし」の番組をみて、こんな暮らしもいいなと思っていたこともありますが、仕事をずっと頑張ってきて、今後の暮らしは今までとは違う世界にもっていきたい、今しかできないことをしたいと思い立ちました。

思い立って3年、この生活にたどり着きました。

恵那市の空き家バンクに登録して、飯地以外にもいろいろな空き家をみました。この飯地の空き家は、飯地に来たときに担当の方が案内してくれたことがきっかけで、その後に話を進めていただきました。

この場所は、隣とも離れているので、窓をあけて音楽をきいても気にならないですし、将来田舎暮らしを考えている娘が、この場所を気に入ってくれて、後押ししてくれたのが大きかったです。

娘もゆくゆくはここに住めたらいいなといっています。

 

(平地の田園地帯に、たたずむ一軒家)

 

ーー飯地にきて良かったなとおもうことは?

退屈な年寄りにならなくってすむこと(笑)田舎暮らしは、やることがいっぱい。

飯地の人は、すごく働きものだし、よく動かれる方が多い。

そして、美味しい空気を吸ってみえるので、元気なのかなって。

朝起きて、カーテンをあけるだけで、今日はなにしようかと意欲が湧いてきます。

夜寝る前にこれをやろうと思っていても、朝思いついて全然ちがうことをしたり。

きままに自由なのがいいです。

 

(昔のガラスはそのままに)

 

ーーご趣味や好きなことは?

食べることも、料理をすることも好きです。

今だと、イタリアのトマトを育てて、トマトソースにして冷凍したり。

娘がホームメイドのパンの先生なので、習って家で簡単にフライパンで作れるパンも作ります。

趣味の洋裁は、着物のシルクをほどいてワンピースを作ったり、娘の皮ジャンを鞄にしたり。リメイクするのが好きです。

仕事で煮詰まったときに、気分転換で作り始めたのがきっかけです。

 

(シルクの着物をリメイクしたワンピース)

 

 

「いい自然があるのにもったいないなぁ。宝のもちぐされ。」

 

ーー飯地でやってみたいことはなんですか?

農泊をやってみたいです。農泊をして、色々な体験をしてもらえるような。

例えば、庭を素敵にしたり、テラスをつくってみたいと思っているんですが、自分一人では大変だなって。その時、庭やテラスを一緒に作る体験をしてもらって、お手伝いしたあと、一緒にミートパスタを食べるとか。

こう考えると、すごく広がっていきます。

こういうことが、飯地の活性化になって、人を呼び込めるかなと思っています。

 

ーー今の暮らしはどうですか?

楽しい(笑)

比較的、平地なので生活していて安心感があります。

窓を開けっぱなしで、音楽をかけても気にしなくてもいい。

窓も玄関も風が通るように、開けっ放しなので、虫もはいってきます。早くでていかないと、シューってやるよなんて言いながら、夕方虫を外に出します(笑)

それこそ、この虫の名前は何だろうとか、外を散歩していると薬草を見つけたり、庭に生えている木の名前など、わからないので、教えてくれる人募集です。

遊びにきてください(笑)

 

(お庭の紫陽花を、自然にドライフラワーに。)

 

「仙人になろうと思って田舎暮らしをしたわけじゃない。地元の人たちと手を繋いで、何かおもしろいことを一緒にしていきたい。」

 

飯地にきて、何かおもしろいことがしたいです。やるぞ~!!という感じのことをしてみたい。

今は「移住者」として紹介されているけれど、だんだんと地元のおばさんたちとも仲良くなって、地元の人となにか新しいことができれば。

私が地元の集会にいくと、おばさんたちが美味しいお漬物をたくさん出してくれて、もっていきなさいといってくれます。どれも美味しくて、せっかくこんな美味しいものがあるのに日の目をみたいのはもったいない!と思ったり。

あとは、この地域に名物の「五平餅」がありますが、その“たれ“を定番からはずれて、もう一歩踏み込んで何かできないかなと。アーモンドなどのナッツの種類をかえてみたり、こうばしく香りをだすために炒ってひと工夫、加えるとか。

地元の市があるので、そこでこういったものを活かして販売していったらいいんじゃないかな、そんなことを始めたら楽しそうだな、気持ちにはずみがつくなって思います。

 

(手作りのベイクドチーズケーキ。自家製のしそジュースは炭酸水でわってさわやかに。)

 

「中高生が喜ぶような地元のお祭りになったらいいな。」「土地の文化の良さを大切にしたい。」

 

昨年飯地町に来たときに、地元の夏祭りに参加させてもらいました。その時、たまたまだったのかもしれないけれど、少し退屈そうにしている中学生くらいの子をみかけて。

それをみて、あまり、中高生の子が行きたいとおもうお店がないのかなって思いました。
そしたら、家族総出で、中高生の子たちも参加してみたいと思えるようなお祭りにできたらいいなとも考えました。

中高生の子たちが楽しい経験をしたら、将来ここの飯地町に住みたいなあと思ったり、飯地の担い手を育てるようなことに繋がっていくのではないかなと思います。

 

ご縁あって、今度、飯地町の公民館講座で、パン教室の先生をやることになりました。皆さん楽しみにしてくださっているみたいで、こちらも楽しみです。

何かしら飯地の未来のためにできることがしたいです。

 

(取材日2019.8月/写真・文 平井はな恵)

 

 

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